昨年、結成15周年を迎え、
初のベストアルバムをリリースしたFIVE NEW OLD。
フロントマンとして
バンドを引っ張ってきたHIROSHIさんは、
どんな音楽ヒストリーをお持ちなのでしょうか。
詳しくお話を伺いました。
メンバーのWATARUさんにギターを教えてもらい、
我流で音楽を学んできたというHIROSHIさん。
高い演奏力から理論を学んでいたのでは、
とクリス・ペプラーが訊ねます。
「最初はパンクバンドから入ったんです。
その時は勢いで始まったんですけど、
そもそも僕の音楽のルーツが、
母とおばあちゃんが聴いていた
モータウンやジャズなんです。
そういった音楽との
接点を持ちたいって思った時に、
のちに少し理論を学びましたけど、
最初はパンクの勢いだけでしたね」と説明しました。
飲み屋さんを営んでいた祖母が
お店で流すCDのコレクションから
音楽を吸収していったとのことですが、
元々はゲームが好きで、
あまりに遊ぶことから親に取り上げられ、
最初はゲームのディスクを入れる
“擬似体験”をしたいがために、
音楽のCDを聴いていたんだそう。
そんなHIROSHIさんが
最初に買ったCDはデフ・レパードの『X(テン)』。
「小学5年生か6年生ぐらいでしたね。
一通り家のCDを聴き尽くして、
自分からラジオを聴くようになったんです。
ベタにニルヴァーナにやられて、
家にロックのCDがなかったので、
CDショップに行ったんです。
家族は誰もロックを知らないので、
面出ししていた、エアロスミス、オアシス、
デフ・レパードから選ぶことになったんですね。
ジャケットに骸骨があったので、
最初はエアロスミスが良いなと思ったんです。
でも母が
『ガラが悪そうだからやめなさい』って言って(笑)
残ったオアシスとデフ・レパードで、
デフ・レパードの方がロゴがロックっぽくて、
トゲトゲしかったので、選びました」
自身で音楽を始めたのは
スケートボードがキッカケだったそう。
「高校に入る前ぐらいに
バンドをやりたいと思ったんですけど、
当時はスケートボードにハマっていて、
大阪のアメ村とかお店で、
店長さんとかに『こういうの見たらいいよ』
ってビデオをたくさん見せてくださって、
ビデオでスケーターの
オフショットみたいな感じで、
ガレージで友達とバンドをやっている
映像が出てきたんです。
『スケーターになるには、
音楽もできなくちゃならない!』
みたいな気持ちになったのがキッカケです」
と説明しました。その頃は、
スケートのビデオを通して、
blink-182やSUM 41といった
ポップパンクのバンド、
エミネム、50セントなどの
ヒップホップなども聴いていたそうです。
熱中して聴いたアルバムについてのお話も。
「振り返ると、圧倒的に熱中して聴いたのは
やっぱリンキン・パーク。
『Meteora』っていうセカンドアルバムが
出た時ぐらいですかね。彼らはアートワークも
全て手掛けるし、マイク・シノダも
美大出身だったりで、バンドの世界観や、
届けたい視覚的なイメージまで、
全部考えてやるんだっていう。
バンドっていうのは、音楽だけじゃなく、
アティチュードや哲学を持っていて、
自分たちのキャリアを社会に還元するんだ、
っていう姿勢を感じました」
他にはThe 1975にも
大きく影響を受けていると話しました。
「ポップパンクバンドから
変遷していったキッカケは彼らですね。
彼らが出てくるまでって、
ジャンルレスに音楽をやることは、
一つのプロモーションポイントだった
気がしているんですが、The 1975 以降は、
ジャンルを飛び越えることは、
何のプロモーションでもなくて、
表現として当たり前のことみたいな風に、
シフトチェンジしたような感じですよね。
リンキン・パークとも共通してるんですけど、
届けたいものを全ての面において、
自分たちでやるみたいな、
やっぱりそういう態度を持っている
バンドが好きですね」と語りました。
HIROSHIさんには
『10点満点だと思うアルバム』についても
教えていただきました。
2枚挙げていただいた中で、
最初の1枚はターンスタイルの『Glow On』
「やっぱり、ちゃんと自分達の世界を
作っているアーティストが好きなんですよね。
彼らはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのような、
ハードコアの文脈を今に戻しつつ、
同時に曲と曲の繋ぎが、
めちゃくちゃエレクトロになってたりとか、
アンビエントが混ざったりとかしていて、
不思議なんですよ。
レイジとフランク・オーシャンが
一緒に音楽やっているみたいな。
ハードコアなアティチュードは保ったまま、
美意識がちゃんとあるように感じます。」
もう1枚はクレイロの『Charm』
「僕の中では、この2枚すごく共通していて、
彼女は70年代的な音像や解釈を、
今に持ち帰っているという……
“守・破・離”的な。型を守ってから型を破り、
新しいところに到達していく、そんな感じが、
すごく美しいなと思ってます。」
過去のサウンドに影響を受けながら、
現代にアップデートしていく
そのプロセス、違いに関しての分析も。
「デジタル以降のミュージシャンと、
アナログの決定的な差って、
視覚的に波形を見られるかどうか。
僕らって曲を作る時も、
BPM 120に対して、
録音したら波形が出てきて、
グリッドを目で見ることができる。
その経験を今のミュージシャンは、
ほぼ全員していると思うんで、
そこの差はめちゃくちゃ
デカいかもしれないです。」
FIVE NEW OLDでベースを担当する
SHUNさんから教えてもらい、
感銘を受けた本の紹介もしていただきました。
「『リック・ルービンの創作術』という本に、
最近すごく影響受けました。
レッチリのプロデューサーをやっていた
リック・ルービンが、
創作で大切にしているティップスや、
全てのモノを作りたいと思っている人に対する
アドバイスが集められている本ですね。
僕がバンドの15周年を前にして、
悩んでいた時期に読んで、
勇気をもらいました。
自分がどんな音楽を作りたいかではなくて、
音楽が僕に何を作ってほしいのか、
そういうことを感じようと
思えるようになりましたね」
さて、この番組では、
「大人の☆生 サッポロ生ビール黒ラベル」
を飲みながら音楽トークをしていることにちなんで、
ゲストの皆さんに「大人になった1曲」を伺っています。
この質問でHIROSHIさんが選んだ1曲は、
ビリー・ホリデイの「Blue Moon」でした。
「”大人になった一曲”と言いながら、
僕の子供の頃の思い出にもなるんですけど、
祖母に思いを馳せてというか、
祖母のお店ではこういうものが流れていたので、
ビールが飲めるようになった時、
パーティー感みたいなもので飲んでたものを、
改めてこうゆっくりと味わうようになると言うか。
祖母は、僕が高校生でバンド始める直前に
亡くなっちゃって、僕が音楽するのを
見届けてはいないんですけど、
見届けていないからこそ、
常に僕のライブを見てくれているな
という気がしているんです」と語りました。
HIROSHIさんがボーカルを務める
FIVE NEW OLDはニューアルバム
『FEEL』をリリースしました。
オリジナルアルバムとしては3年半ぶり、
昨年結成15周年を迎え、
原点に立ち戻り全編英語詞の全9曲を収録しています。
「自分たちの“らしさ”というか、
洋楽が好きで育ってきたので、
それを自分たちの力でもう一度やりたいんだ、
みたいな想いがありました。
今、大人になった状態で、
もう一度楽しんでやってみたい、
そんな感じでした。」
4月4日からは全国8か所を回る
ワンマンツアー『FEEL』がスタートします。
東京公演はファイナルの6月19日金曜日、
会場は渋谷のSpotify O-EASTです。
「アルバム『FEEL』は、
”感じて体を躍らせる”という
コンセプトがあるので、
“DON'T STOP GROOVE”っていうことをテーマに、
あっという間に終わるような
ライブ体験を目指していきたいなと
思っています。AIが出てきてから、
考えなくても別に生きていけるぐらいまでに
なってきた感じがしますが、
どんなことがあっても、
人は感じることを避けられない生き物。
嬉しい、悲しい、何かしら感情は
起きてしまうものだから、
そういう感覚を皆さんと、
音楽を通じて味わえたらなと思ってます。」
FIVE NEW OLDの情報はこちらから
さて、次回4月4日は、
番組には11年ぶりのご出演となる、
シンガーソングライターの安藤裕子さんをお迎えします。
このたび、小説家として
作品を発表することになった安藤さん。
その創作力に影響を与えたアーティスト、
思わず涙を流したライブのお話など、
じっくり伺います。次回もぜひ、お聴きください!

TACOS 3Hermanosのタコス
山中湖、原宿、恵比寿などに店舗を持つ人気店
「タコス・トレス・エルマノス」のタコス!
『本場メキシコの人も
わざわざ食べにくるほどのお店のタコスです』(HIROSHIさん)
タコスが大好きなクリス・ペプラーも大絶賛!
黒ラベルの相性もバッチリです。

Now / Def Leppard
First Date / blink-182
Breaking The Habit / Linkin Park
Happy Sad / FIVE NEW OLD
The City / The 1975
Blackout / Turnstile
Add Up My Love / Clairo
Blue Moon / Billie Holiday
Merry-Go-Round
Paradise
See Me True
Favorite Track / FIVE NEW OLD
ThunderWave(Feat. WILLOW)
/ Thundercat
HIROSHIさんとのトークを受けて
クリス・ペプラーが
選んだ1曲はこちら!